6月1日に旭志の川辺コミュニティーセンター付近の畑で、染色に使われるムラサキの苗の植え付けを行いました。菊池でムラサキの普及活動に取り組む坂本博(さかもとひろし)さん(高野瀬)や村田達郎(むらたたつろう)さん(西正観寺)らが主催で、市民や菊池農業高校生約20人が参加しました。
ムラサキは白い花を咲かせる多年草で根にシコニンという色素を含み、飛鳥時代から貴重な紫色の染料や薬の材料として大切にされています。
ムラサキが奈良時代に菊池地域に自生していたという書物を発見し、坂本さんや村田さんが主となりムラサキを復活させようと昨年から栽培を始めています。
当日は、村田さんがこれまでのムラサキの栽培について報告を行い、実際に苗の植え付けをしました。
旭志の畑には寄付された種3000粒のうち、約440株を植えました。 今年は大分から寄付された国産の種を使用し、土に石灰を多く含ませるなど昨年より改良を施しました。他にも東海大学の阿蘇実習センターや村田さんの自宅で条件を変えて栽培に取り組んでいます。
坂本さんは「菊池で昔つくられていたものを再生し、若い世代に伝えたい。そして若い世代がムラサキを使って菊池らしい使い道を広めてほしい」と話しました。
参加した菊池農業高校2年生の清水鈴花(しみずりんか)さんは「学校でムラサキを育てるプロジェクトに参加しています。村田さんが話していた土に石灰を混ぜるという方法が興味深かったです。自分たちのムラサキ栽培でも生かしたいです」と話しました。
▼ムラサキの栽培について報告する村田さん
▼ムラサキの苗を植える市民や菊池農業高校生