菊池一族 the Kikuchi Clan

02 平氏の九州支配~6代隆直の決断~

2024年01月29日

6代隆直のイラスト6代隆直(サイト内リンク)は、一族の存亡につながる岐路に立ち、大きな決断を迫られていました。全面的に平氏の支配を受け入れて一族の地位を保つか、あるいは志を同じくする在地の勢力を集めて反平氏の旗を揚げるか、二つに一つを選ばねばなりません。

この頃、平氏は大きな富を生む日宋貿易に重きを置いており、その拠点となる九州支配には特に力を注いでいました。平清盛自身が播磨守在任中の保元3(1158)年に、希望により大宰大弐となりました。さらに仁安元(1166)年には、弟の頼盛が大弐となり現地に赴任します。当時は実際に現地に赴任することはなかった(「遙任の官」)ことを考えると、このような現地赴任という事実は、平氏がいかに九州を勢力下におくことを強く目指していたかを示しています。

これに協力したのが、刀伊の入寇(1019年)で活躍した大蔵種材の末裔で、大蔵一族の惣領的立場にあった原田種直です。一族には、筑後の三池氏、豊前の板井氏、筑前の嘉麻氏、肥後では天草氏、大矢野氏があります。

このような大宰府内の有力者原田氏などの協力により、平氏は九州武士団を次々と家人化し、所領拡大を着々と進めていったのです。

平氏への服従か反抗か。隆直は決断の時を迎えます。

「座して平氏の家人に組み込まれるわけにはいかぬ。」

「志を同じうする者、我とともにいざ立たん!!」


  


この記事へのお問合せ

担当部署:菊池市役所 経済部 観光振興課 菊池プロモーション係

電話番号:0968-25-7223