南北朝時代の英雄・菊池武光公の生誕700周年の節目となった2019年、武光とゆかりのある5つの自治体(福岡県久留米市、八女市、小郡市、うきは市、大刀洗町、以下「連携自治体」)と菊池市で、「南北朝・菊池一族歴史街道推進連絡協議会」を発足させました。
共通の歴史文化資源を持つ自治体が連携し、各地域資源を活用した観光プロモーションを行うことにより、文化振興と観光振興を図り、広域による地域経済の活性化を目指すプロジェクトです。
加盟自治体紹介
久留米市
福岡県南部に位置し、恵まれた自然環境と九州を縦断・横断する交通路が交差する場所にあることから、古くから繁栄し、史跡・文化財を現代まで豊富に残しています。
「筑後川の戦い」において懐良親王が陣を張ったことが地名の由来となった宮ノ陣には、親王を祀る宮ノ陣神社が建てられ、その境内では親王お手植えの梅の木の子孫木と伝わる将軍梅を見ることが出来ます。
また、筑後地方を代表する要害・高良山は、征西府の筑後攻略の拠点となり、大宰府を追われて撤退する際にも拠り所となった重要な山です。
武光と息子16代武政の最期の地もこの高良山と言われています。
(写真は高良山から見た景色)
久留米市公式ホームページ(外部リンク)
八女市
福岡県の南部に位置し、八女茶をはじめとする豊かな農産物や伝統工芸が息づくまちです。
武光の死後、失意の懐良親王は星野の大円寺で余生を送り、没後は裏の大明神山に埋葬されたと伝わっています。
また、懐良親王の跡を継いだ良成親王も、南北朝合一後の住まいとして矢部を選び、大杣地区には宮内庁が管理するお墓があります。
二人の親王のお墓は、親王たちを最も間近で支えた五條氏の末裔と地元の人々が、現在も奥八女の地で守り続けておられます。
五條家には懐良親王に授けたとされる「金烏の御旗」はじめ、南北朝時代当時の宝物が数多く現存しています。
(写真は金烏の御旗)
八女市公式ホームページ(外部リンク)
小郡市
福岡県の中央部に位置し、古くから交通の要衝として栄えた都市です。
市中央部を中心に、現地では「大原合戦」とも呼ばれる「大保原の戦い」の舞台となり、現在もこの戦いにまつわる史跡が残されています。
日本三大合戦の一つとも言われる「筑後川の戦い」のなかでも「大保原の戦い」は最大の山場であり、市役所東側に建つ「大原古戦場碑」をはじめ、この戦いで深手を負った懐良親王が、傷の回復を祈願した大中臣(おおなかとみ)神社に感謝を込めて植えたとされる将軍藤や、膨大な数の戦没者を弔うために作られた「善風塚跡」など、今でも地元の方々の手によって大切に守られています。
(写真は大原古戦場碑)
小郡市公式ホームページ(外部リンク)
うきは市
福岡県の南東部に位置し、南には耳納連山、北には筑後川と、雄大な自然に恵まれており、博多・太宰府の奥の院、街道の交通の要衝として栄えていました。
中世のうきはでは地の利を巡って争いが絶えず、山には戦いに備えて山城が多く築かれました。
「筑後川の戦い」の舞台の一つでもあり、うきは市吉井町千年(ちとせ)にはこの戦いで亡くなった両軍の兵士を弔うために正平塔が建立されています。
南朝方の武将として戦った豪族星野氏は、妙見城を中心に城を構え、懐良親王率いる征西府の雄として、菊池一族とともに最後まで忠義を尽くして戦いました。
(写真は正平塔)
うきは市公式ホームページ(外部リンク)
大刀洗町
福岡県の中南部に位置し、農地が町のおよそ6割を占め、豊かな田園風景を楽しむことができます。
「大刀洗」という地名そのものが武光ゆかりの言葉で、筑後川の戦いの後、山隈原に兵をまとめた武光が、流れる小川を渡り、太刀を洗ったとされる故事から、その川を大刀洗川と称するようになり、さらに町名にもなりました。
町の人々の武光への関心は高く、昭和12年には、大刀洗川そばの公園に、武光の銅像が建てられました。
現在では公園も拡張整備され、家族連れなど多くの方が訪れるスポットとなっています。
(写真は大刀洗公園菊池武光銅像)
大刀洗町公式ホームページ(外部リンク)
これまでの取り組み
令和元年10月 | |
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令和2年度 | - 共通ロゴマークを制定
- パンフレット「菊池一族歴史さんぽ」を制作
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令和3年度 | - 街歩きプログラム「武光公の道連れ菊池さんぽ~いざゆかん!神助けの路~」制作
- ブラウザゲーム「失われた記憶を取り戻せ!九州を征した男 菊池武光と行く歴史街道」制作
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令和4年度 | - 南北朝・菊池一族歴史街道スタンプラリーを開催
- 歴史街道物産展開催
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令和5年度 | - 第2弾 南北朝・菊池一族歴史街道スタンプラリーを開催
- 歴史街道物産展開催
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各自治体に残された史跡
イベントカレンダー
| 筑後吉井おひなさまめぐり開催地:うきは市 開催時期:2月11日から4月3日 伝統的な白壁のまちなみが残る筑後吉井にて、展示会場、店舗などに飾られるおひなさまが見学できます。歴史ある町並みの中、春を満喫できるイベントです。
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| 宮ノ陣神社将軍梅 梅祭り開催地:久留米市 開催時期:3月20日 大保原の合戦(筑後川の戦い)の際、この地に陣を置いた征西将軍・懐良親王がお手植えしたとされる紅梅の子孫樹木(市指定天然記念物)の見ごろに合わせ、懐良・良成両親王の慰霊祭や子ども相撲が行われます。
懐良親王法要開催地:八女市 開催時期:3月27日 親王の菩提寺・大円寺で、毎年、命日にあたる3月27日に法要が行われています。懐良親王顕彰会のほか、星野氏、五條家、矢部村の良成親王関係者など約100人が参列し、親王を偲びます。
菊池さくらまつり開催地:菊池市 開催時期:3月下旬
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| 浮羽おくんち振毛槍並びに子ども楽開催地:うきは市 開催時期:4月11日 京都の流れを汲む素朴な「子ども楽」が奉納されるほか、神輿による渡御には大名行列にならった青年振毛槍も加わります。
八女黒木大藤祭り開催地:八女市 開催時期:4月中旬から下旬 樹齢620年余の老大樹「黒木のフジ」は、後征西将軍・良成親王のお手植えと伝えられています。3000平方メートルの藤棚は圧巻。
大中臣神社 将軍藤まつり開催地:小郡市 開催時期:4月下旬 懐良親王が大保原の合戦(筑後川の戦い)で負傷した際、神社の加護で完治した感謝を込めてお手植えしたと伝わる将軍藤。まつりは花が見ごろの時期に開催されます。
合戦の道ハイキング開催地:小郡市 開催時期:4月下旬 九州南北朝最大の合戦「大保原の合戦(筑後川の戦い)」にまつわる史跡を巡るハイキング。史跡案内ボランティアの案内で巡ります。
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| きくちホタルフェスタ in 旭志開催地:菊池市 開催時期:5月中旬 |
| 千光寺あじさい祭り開催地:久留米市 開催時期:6月中旬から下旬 境内に咲く約7000本のあじさいを一般公開。大保原の合戦(筑後川の戦い)で亡くなったとされる懐良親王のものと伝わる墓があります。 |
| 吉井祇園祭開催地:うきは市 開催時期:7月20日、21日 飾り山笠、祇園囃子、夜店等でにぎわう夏の風物詩です。
大刀洗枝豆収穫祭開催地:大刀洗町 開催時期:7月最終土日
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| くるめ水の祭典・水天宮夏大祭開催地:久留米市 開催時期:8月3日から5日
菊池白龍まつり開催地:菊池市 開催時期:8月上旬
「大原合戦図屏風」展示開催地:小郡市 開催時期:8月上旬 熊本の日本画家・甲斐青萍(かい せいひょう)が大正から昭和初期に描いた、大保原合戦を題材とした屏風。小郡市埋蔵文化財調査センターで1週間ほど展示します。
泗水夏まつり開催地:菊池市 開催時期:8月14日
小郡市民祭り開催地:小郡市 開催時期:8月下旬
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| 五條家御旗祭開催地:八女市 開催時期:秋分の日 五條家に代々伝わる貴重な古文書や、後醍醐天皇が懐良親王に授けたとされる「金烏の御旗」(国指定重文)などが一般公開されます。
棚田 in うきは彼岸花めぐり開催地:うきは市 開催時期:9月中旬 日本棚田百選「つづら棚田」地域一体で開催。棚田のあぜを彩る真っ赤な彼岸花と黄金色の稲穂のコントラストはまさに日本の原風景です。
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| 大杣公園祭開催地:八女市 開催時期:10月8日 この地で亡くなった征西将軍・良成親王御墓で、毎年、命日の10月8日に開催され、公卿唄や浦安の舞が奉納されます。
御松囃子御能開催地:菊池市 開催時期:10月13日 都から菊池に来た懐良親王を慰安するため、菊池武光が能を披露させたのが始まりとされています。国指定重要無形民俗文化財。
菊池秋まつり開催地:菊池市 開催時期:10月15日 菊池一族24代の勇壮な武者行列や菊池神社の御神幸行列に続き、区・学校などの団体が踊りや御輿などのパフォーマンスを披露。
七城ふるさとコスモスまつり開催地:菊池市 開催時期:10月中旬
若宮おくんち開催地:うきは市 開催時期:10月中旬 若宮八幡宮の秋の祭り。毛槍衆、稚児の神幸行列
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| 菊人形・菊まつり開催地:菊池市 開催時期:11月上旬 菊池一族が奮戦した歴史上の場面が繊細な菊人形で再現される秋の風物詩。大輪菊の鉢植え、盆栽など約3000点も展示されます。
うきは祭り開催地:うきは市 開催時期:11月上旬
大刀洗町ドリームまつり開催地:大刀洗町 開催時期:第2土日
小郡オータムフェスタ開催地:小郡市 開催時期:下旬
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