12月10日(日)の夜、佐賀県伊万里市の二里町大里地区にある神原八幡宮で、菊池一族も関係する地域伝統行事「取り追う祭り」が開催されました!
毎年12月の最初の「卯の日」の前夜に開催されています。
神社の社記により地域に伝わるところでは、「南北朝時代、菊池一族13代当主であった武重は、戦傷を負ったときにこの地に身を隠し、神原八幡宮の宮司となって再起を図った。その時におこなった火中訓練が取り追う祭りの起源である。(意訳)」とされています。
御供(ごくう)さんと呼ぶ833個の握り飯が入ったテボ(竹製のカゴ)を、守り手と攻め手で取り合うことが、祭りの語源と言われています。
大きな松明を抱えた氏子の村衆が神社の参道を練り歩き、祭りが始まります。
守り手が「押ーしゃえんかー」と叫びながら、松明を振り回し、火の粉をかけて攻め手からテボを守ります。
攻め手が「打ーちゃえんかー」と叫びながら、榊の葉を使って火の粉を振り払い、守り手からテボを奪おうとします。
祭りの最後には、テボに入った御供さんは氏子や見物者に配られ、その年の豊作や皆の健康長寿に感謝しながら取り追う祭りを終えます。
菊池市からおよそ100km離れた伊万里市で、菊池一族にまつわる民俗行事が、地域の皆様によって大切に続けられています。