国民健康保険はけがや病気をしたときに安心して医療を受けることができるよう、国民健康保険に加入されている皆さん(被保険者)が保険税を出し合って助け合う制度です。
本市の国民健康保険の運営は、平成20年に税率改正を行って以来、繰越金や基金などを活用し税率を引き上げずに据え置いてきました。
しかし、加入者の高齢化により一人当たりの医療費は増加する一方で、加入者数の減少により保険税の収納額が減少しているため、歳入と歳出に不均衡が生じ赤字収支が見込まれ、国民健康保険の財政運営は非常に厳しい 状況です。
そのため、安心して国民健康保険を利用できるよう、令和7年度の国民健康保険税の税率を改正します。
なお、赤字収支を解消できるように保険税率を改正すると加入者のみなさんに急激に大きな負担をおかけすることになるため、今回の保険税率の改正で賄いきれない分は、市の一般会計より不足分を補填する予定です。
被保険者の皆さんにはご負担をおかけしますが、ご理解とご協力をお願いします。
国民健康保険の現状について
菊池市の国民健康保険加入者数と保険税収納額の推移
国民健康保険の加入者数は、人口減少や団塊の世代の後期高齢者医療制度への移行、社会保険の適用拡大などにより大きく減少しています。
それに伴い保険税の収納額も減少しています。
菊池市国民健康保険医療給付費の推移
国民健康保険の加入者の高齢化や医療の高度化などにより、一人当たりの医療費は増加傾向です。
しかし加入者数ほど大きな減少はみられません。
熊本県の動き
熊本県は令和12年度を目標に加入者の保険税負担の公平性を図るため、同じ世帯構成・所得であれば県内のどこの市町村でも同じ保険税とする県内の保険料率の統一に向けて動き出しています。
国民健康保険税率改正の考え方
‣加入者数や保険税収納額の減少傾向や一人当たりの医療費の増加傾向は今後も続き、単年度収支の赤字が続くことが見込まれるます。
・現行の保険税率では、赤字を補填することはできません。
・令和12年度の県内保険料統一に向けて、令和9年度に県が示す保険料率と菊池市の現行の保険税率に乖離が予想さるため格差を縮小する必要があります。
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これらのことから、保険税率を改正する必要があります。
令和7年度からの国民健康保険税率について
上記のことにより、国保特別会計は赤字収支が続くことから令和6年9月30日に「菊池市国民健康保険事業の運営に関する協議会」へ諮問を行い、同年10月16日に答申書の提出がありました。
諮問 :菊池市国民健康保険事業特別会計の赤字収支の解消方法について
答申 :熊本県が令和9年度の統一保険料率を示すまでは、1億9,000万円の財源不足のうち2分の1程度を賄うような保険税率に改正することが適当である
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市では、答申書の内容をもとに検討を行い、保険税率を決定しました。
その後、令和6年第4回定例会(12月議会)において、「菊池市国民健康保険税条例」の改正について可決されました。
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急激な負担増とならないよう配慮しながら国民健康保険事業の安定的な財政運営を図るため令和7年4月より以下の保険税率に改定します。