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血圧とお酒(アルコール)の関係について

2023年11月01日

新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴い、イベントや会合も増え、お酒を飲む機会も増えました。適度な飲酒は、ストレス緩和などメリットがある一方、飲みすぎは高血圧など健康に悪影響を及ぼすおそれがあります。

今回は血圧とアルコールの関係について考えていきましょう。


飲酒と血圧

 アルコールは血管を拡張する働きを持っており、少量であれば一時的に血圧を低下させます。しかし、毎日の飲酒や、1日の飲酒量が多い場合は、かえって血圧が上昇し、高血圧や夜間睡眠時無呼吸などを引き起こすだけでなく、がんの原因となる場合があります。


高血圧が引き起こす病気

 医療機関での測定値が140/90mmHg以上の方を「高血圧」としています。

 高血圧の状態が続くと、脳・心臓・腎臓などさまざまな臓器に悪影響を及ぼし、心筋梗塞やくも膜下出血、慢性腎臓病など命に関わる重大な病気を引き起こすリスクがあります。

飲酒頻度の経年的変化 グラフ画像  







飲酒量の経年的変化 グラフ画像  




 


 

菊池市特定健診結果から、飲酒頻度では「毎日飲む」割合と、飲酒量では「1~2合」の割合が年々増えています。


あなたの健康を守る10の飲酒ポイント

1)適量の目安を知りましょう
  • 日本酒(15%)180ml
  • ビール(5%)500ml
  • 焼酎(25度)約110ml
  • ワイン(14%)約180ml 
  • 缶チューハイ(5%)約500ml (7%)約350ml 

 ※ 女性はアルコール分解(代謝)酵素の働きが男性よりも弱いことや女性ホルモンにより、アルコールの影響を受けやすいことから、上記よりも約1/2~2/3に制限することが勧められています。

 

2)お酒を分解する力が弱い方(飲酒後に顔が赤くなる方)は飲酒量は少なめにしましょう

 日本人の約半数は、少量の飲酒後に顔が赤くなったり、動悸がしたりします。これは生まれつきの体質によるものであり、この体質はアルコールの分解が遅く、がんや様々な臓器障害を起こしやすいと言われています。 


3)たまに飲んでも大酒しない

 たとえ飲む回数が少なくとも、一回で大量に飲むと、体を傷めたり、お酒への依存を進行させたりします。お酒のかわりに炭酸水(無糖)などを飲むこともお勧めです。

 

4)バランスのよい食事と一緒にゆっくり飲みましょう

 空腹時に飲んだり、一気に飲んだりすると、アルコールの血中濃度が急速に上がり、悪酔いしたり、場合によっては急性アルコール中毒を引き起こしたりします。また、アルコール度数が高いお酒は薄めて飲みましょう 


5)寝酒は控えましょう

 アルコールは寝つきを良くする効果がありますが、その一方で深い眠りを妨げるため、眠りそのものは浅くなります。睡眠不足は血圧に悪影響を及ぼすため、健康な深い睡眠を得るためには、アルコールの力を借りない方がよいでしょう。

 

6)休肝日を設けましょう

 週に2日は肝臓をアルコールから解放してあげましょう。習慣的に飲酒を続けていると、血圧が上昇することがわかっています。

 

7)薬を飲んだら、お酒は飲まない

 薬とお酒を一緒に飲むと薬の効果を強めたり弱めたりします。他にも様々な作用が出ることが多く、危険といわれています。

 

8)入浴・運動・仕事前のアルコールは控えましょう

 飲酒後に入浴や運動するのは、不整脈や血圧の変動を起こして危険です。また、アルコールは運動機能や判断力を低下させます。

 

9)妊娠・授乳中はアルコールを控えましょう

 妊娠中の飲酒は早産や流産の原因になるおそれがあるなど悪影響があります。また、アルコールは授乳中の母乳に入り、乳児の脳や体の成長に影響があります。

 

10)定期的な健診を受けましょう

 定期的な健康診断を受けて、血圧や肝機能の値などを確認し、自己管理しましょう。

 

 


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