新型コロナウイルス感染症の緊急事態宣言が解除されて以降、活発で明るい動きが増してきていましたが、7月以降全国で陽性者数が急増しました。熊本県でも3つのクラスターが発生し、警戒レベルを「リスクレベル4・特別警報」に引き上げ。7月下旬には本市職員から陽性が確認される事態となりました。

8月に入っても感染は増加の一途。お盆の帰省の是非を巡って国と地方の意見が分かれ、国中に大きな不安感が漂っています。いわゆる「健康か経済か」の論争ですが、両方とも大事なのは言うまでもありません。◆こうした中、真に重要なことは「正しく恐れる」ということです。コロナウイルスの特性をよく理解し、恐れずかつ侮らず、上手く付き合っていく他ありません。少なくとも有効なワクチンが完成するまでは、「自衛の基本」を守ることに尽きます。それは、「マスク・手洗い・消毒」、「3密回避・社会的距離」の新しい生活習慣であり、質の良い「食・眠・運動」から成る健康的な暮らしです。

コロナウイルスは文明の爛熟がもたらした鬼子とも言われています。図らずもコロナウイルスという外敵の出現により、私たちが物質文明の中で忘れていた大事な基本原則に立ち返る機会となったのではないか。そう考えれば、少しは肩の力を抜いて落ち着いてウイルスと向き合えるのではないでしょうか。これを契機に運動を始める人、久しぶりに定期健診を受ける人が少しでも増えることを願っています。

新型コロナウイルス感染症が一日も早く克服されることを願いつつ、皆さんのご健康を心よりお祈り申し上げます。