外山 佐傳(とやま さでん、1892-1955)
外山佐傳は菊池市七城町荒牧に生まれる。旧姓隈部。県立鹿本中学卒業後、東京美術学校西洋画科に入学し、本格的な洋画の基礎を学ぶ。同校卒業後、千葉県九十九里ヶ浜中学校教員を皮きりに公立中学校を歴任し、熊本県立玉名中学校5年間、母校鹿本中学校には昭和22年まで教壇に立ち退職する。その間多くのすぐれた教え子を排出させ、川本末雄(玉名中時代)、大塚耕二(鹿本中時代)は有名でよく知られている。晩年は仏画に筆を走らせ絵を描くことに余念がない一方、左利きの剣道の名手で武道にも精進し、その技量はよく知られていた。代表作に「不動岩」「厳然」「牛深港風景」「釣りをする少年」がある。
外山佐傳「釣りをする少年」個人蔵