SDGsに関する独自の先導的な取り組みを行う県内事業者や地域社会に貢献する優れた取り組みを行う個人・団体等を表彰する「くまもとSDGsアワード2023」が実施され、菊池市内で活動するNEW STEP実行委員会(代表 三川翔夢・みかわつばさ)が「SDGs未来づくり部門」で大賞に次ぐ優秀賞を受賞しました。
2024年1月17日、三川さんは市役所を訪れ、市長と教育長に受賞を報告しました。
三川さんは菊池南中学校出身で、現在熊本県立鹿本高校の2年生です。
高校1年生の2月に貧困が原因で勉強できない子どもがいることに衝撃を受け、学びの機会を提供することで教育格差をなくし、子どもたちの将来の夢を応援したいとの思いから、無料の学習塾を開くことにしました。
その後、中学校の同級生3人でNEW STEP実行委員会を立ち上げ、3月には市中央公民館で 小中学生対象の無料学習塾を開講しました。現在、月・木・日の週3日開催し、生徒は51人、高校生ボランティアは11人となっています。
塾は高校生ボランティアによる集団授業と毎回の小テストで理解不足な部分があった場合には、個別の学習指導を行いオンラインでの学習の他、休憩時間には子どもたちとカードゲームや雑談をするなど、居心地の良い居場所づくりを心掛けています。
さらに、夏休みには企業や団体等と連携し、こども食堂からおやつを提供してもらう他、 パティシエによるお菓子作りや、地域活動として市内の温泉で壁画アートを行うなど、体験活動も行っています。
今回、くまもとSDGsアワードでは子どもたち1人ひとりの自主性を尊重し、学びをサポートするだけでなく、第3の居場所として地域と連携して子どもたちの生活を支援している活動が評価され、優秀賞の受賞に繋がりました。
2024年3月には、地域の人へ活動の報告会を開くことを計画しています。
左から、江頭市長、三川さん、音光寺教育長
三川さんは、「これからも、幼児から中学生までの幅広い子どもたちひとり一人に目を向け、地域の方々の協力を賜りながら子どもたちの学力の向上と「毎日行きたい!」と思えるような居場所を兼ねそろえた無料学習塾として、私たち高校生にしかできない指導と運営を行っていきたいと思っています。まだまだ未熟な私たちですがご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いします。」と抱負を述べました。
三川さんの挑戦はこれからも続きます。