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寒い冬でもこころとからだを健康に

2023年12月05日

心と体の健康を保つためには、適度な運動・バランスの取れた食生活・十分な睡眠が必要不可欠です。また、太陽の光を浴びることも心と体の健康維持にとって重要であることが分かっています。冬の季節は日照時間が短くなるため、太陽の光を生活に取り入れていく工夫をしてみましょう。

  

日照時間の短さが心に影響

 例年1月末から2月初旬は、1年の中で一番寒い時期です。毎年この時期になると、なんとなく気分が落ち込んだり、普段よりやる気が出なかったりという方がいらっしゃるかもしれません。この季節による気分の落ち込みには、冬場の日照時間(太陽が照っている時間)の短さも影響しています。

 気象庁によると、菊池市の2月の日照時間は1日4.9時間ほど。8月の日照時間は1日6.4時間ほどです。比較すると、2月は8月より1.5時間ほど日照時間が短いことが分かっています。

 

冬は『幸せホルモン』が少なくなる季節

 日照時間が短いと、『幸せホルモン』と呼ばれるセロトニンの分泌量が少なくなってしまいます。セロトニンは脳内にある化学物質で、不安やイライラを減らし、意欲を向上させ、集中力を高める働きをしています。セロトニンは目から日光を取り入れることによって体内での合成が促されるため、日照時間が短いとセロトニンの量が少なくなり、気分の落ち込みや、過眠、だるさが現れやすくなります。

 また、日照時間の短さによって、体内時計が乱れやすくなります。私たちの体には、睡眠・覚醒のリズムをコントロールする体内時計のシステムが備わっています。体内時計は朝に日の光を浴びることでリセットされますが、日照時間が短くなるとずれが生じ、体内時計が乱れやすくなります。その結果、朝起きることがつらい、疲労感や倦怠感、気分の落ち込みが起こりやすくなります。

 

気分の落ち込みを予防しよう

では、気分の落ち込みを予防するためにはどうすれよいのでしょうか。

おすすめの方法は、日光の力を活用すること、意識的にセロトニンを増やすことです。

 

日光を生活に取り入れる

 朝起きたら、曇りや雨の日でもカーテンを開け、日の光を浴びるようにしましょう。出来るだけ起床時間は固定して、規則正しい生活を送るようにしましょう。朝一番、決まった時間に日光を浴びることによって、体内時計がリセットされます。

 また、日照時間が短い中でも日光を浴びる時間をなるべく増やし、セロトニンを増やしましょう。

セロトニンを増やす食事を取り入れる

 セロトニンは、必須アミノ酸の一種である「トリプトファン」と、「ビタミンB6」から合成されています。トリプトファンは、肉・魚・卵・乳製品・大豆製品・ナッツ類・ほうれん草・バナナなどに多く含まれています。ビタミンB6は、赤身肉・鶏肉・牛レバー・マグロ・カツオ・バナナなどに多く含まれています。意識して食べるようにしましょう。

運動でセロトニンを増やす

 ウォーキングやヨガ、ストレッチなど、一定のリズムや呼吸で行われる動きもセロトニンの分泌を促すことが出来ます。特に朝の散歩は、朝日を浴びて効率的にセロトニンを合成することが出来るのでおすすめです。

 こんな状態があったら要注意

 気分の落ち込みのほかに、物事に対する興味や喜びが無くなってしまったり、食欲や睡眠に異常があったり、自分を責め、死にたいと思う気持ちが長引いていたら要注意です。これらの状態が2週間以上続いている場合は、決して無理せず、一人で抱え込まずに周囲の方や、医療機関や相談窓口等にご相談ください。市役所では、心理士による相談をお受けしています。

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