4⽉からの新⽣活や5⽉の⼤型連休明けはストレスで気づかないうちに免疫⼒が低下していることがあります。実は腸内環境を整えることで、免疫⼒をアップさせることができます。そこで今回は、腸内環境を整える⽅法を中⼼にお伝えします。
腸内環境とは?
腸内には免疫細胞と腸内細菌が存在しています。⼈間の体にある免疫細胞のうち、約6〜7割は腸に存在しているといわれています。そのため、腸内細菌のバランスを整え、腸内環境をよくすることで免疫⼒を⾼めることができます。
⼈間の腸には、⼤きく分けて3種類の腸内細菌が存在しています。
- 善⽟菌:健康に有⽤な働きをします。代表的なものはビフィズス菌や乳酸菌です。
- 悪⽟菌:病原性を持ち、様々な感染症やがんなどの病気を引き起こします。
- ⽇和⾒菌(ひよりみきん) :善⽟菌、悪⽟菌のどちらにも属さない細菌です。
理想的なバランス
腸内環境は、⼈種や年齢、⽣活習慣によって⼀⼈ひとり違いますが理想的なバランスは、善⽟菌:悪⽟菌:⽇和⾒菌=2:1:7といわれています。悪⽟菌が増えると、おなかに不調が起こるようになります。腸内環境について考えるとき、つい善⽟菌と悪⽟菌にばかり目がいきがちですが、腸内環境の良し悪しを決めるカギを握るのは⽇和⾒菌です。⽇和⾒菌は善⽟菌と悪⽟菌のうち、優勢なほうに働くことが明らかになっています。善⽟菌が優勢になればよい働きをする⽇和⾒菌が増え、腸内環境は改善されます。逆に悪⽟菌が多くなれば、悪さをする⽇和⾒菌が増え、腸内環境は悪化に向かってしまうのです。
腸内環境が乱れると・・・
腸内環境が乱れる原因として、⾁類のとり過ぎ、野菜不⾜、過度な飲酒、運動不⾜などがあげられます。乱れてしまうと、免疫⼒が低下するだけでなく、⼤腸がん、⼼の病気になるリスクが⾼まります。他にも下痢になったり、便秘、太りやすくなったりしてしまいます。また、腸内細菌のつくる物質が、脳の炎症を引き起こす可能性が考えられているため認知症になるリスクが⾼まるともいわれています。
4⽉からの新⽣活や5⽉の⼤型連休明けはストレスで気づかないうちに免疫⼒が低下していることがあります。実は腸内環境を整えることで、免疫⼒をアップさせることができます。そこで今回は、腸内環境を整える⽅法を中⼼にお伝えします。
腸内環境を整える⽅法
腸内環境を整え、⽇和⾒菌を味⽅につけるためには善⽟菌を増やすことが⼤切です。腸内の善⽟菌の割合を増やす⽅法は、⼤きく分けて2つあります。
1 善⽟菌を直接摂取すること
健康に有⽤な働きをもたらす、⽣きた善⽟菌であるビフィズス菌や乳酸菌を直接摂取する⽅法です。ただし、これらの菌は腸内にある程度の期間は存在しても、住み着くことはないとされています。そのため、毎⽇続けて摂取することが勧められます。また、善⽟菌は⽣きて⼤腸まで届かないと意味がないと⾔われますが、⼀般的な⾷べ物に含まれる乳酸菌は、加熱調理や胃酸によって腸に届く前にそのほとんどが死滅してしまいます。しかし、死滅してしまった乳酸菌は腸内で他の善⽟菌のエサとなり、善⽟菌の数そのものを増やし、腸内環境の改善に役⽴っているのです。
(⾷材例)ヨーグルト、乳酸菌飲料、チーズ、味噌、醤油、納⾖、漬物など
2 腸内に存在する善⽟菌を増やす作⽤のある⾷品を摂取すること
腸内にもともと存在する善⽟菌を増やす作⽤のある⾷品を摂取する⽅法です。オリゴ糖や⾷物繊維などがそのような効果をもたらします。これらは、消化・吸収されることなく⼤腸まで届き、腸内にもともと存在する善⽟菌のエサとなり、善⽟菌の数を増やします。
(⾷材例)野菜類、果物類、⾖類、きのこ類、海藻類
ヨーグルトにバナナを⼊れる、味噌汁にわかめとなめこを⼊れてみるなど、少しの⼯夫をすることで、より腸内環境を整える⾷べ⽅をすることができます。
腸内環境を整えて免疫⼒をアップし、これから始まる⽣活に備えましょう!