今年は、マダニによる感染症の報告が例年より増加しています。
熊本県内でも感染事例が報告されていますので、森林や草地に入る際には、以下の予防対策を徹底してマダニから身を守りましょう。
【ダニ媒介性疾患の予防対策】
1、森林や草地などマダニが多く生息する場所に入る場合には、長袖、長ズボン、足を完全に覆う靴などを着用し、肌の露出を少なくすること。
2、屋外活動後はマダニにかまれていないか確認すること。
【もしマダニに噛まれたら】
マダニは、無理に引き剥がすと口の一部が皮膚に残ることがあります。また、病原体を注入してしまう可能性もあるため、噛まれた場合は、すぐに医療機関を受診してください。
1、吸血中のマダニに気が付いた際は、 速やかに病院で処置してもらうこと。
2、マダニにかまれた後に発熱などの症状があった場合は、病院で受診すること。
※マダニは、衣類や寝具に発生するヒョウダニなど家庭内に生息するダニとは異なります。
【ダニ媒介性疾患】
(1)日本紅班熱
症状▼発熱、発疹、刺し口が主要3徴候。倦怠感、頭痛を伴って発症する。
治療法▼抗菌薬の投与。
(2)つつが虫病
症状▼39℃以上の高熱を伴って発症し、皮膚には特徴的なダニの刺し口が見られ、その後数日で体幹部を中心に発疹が見られる。また、患者の多くが倦怠感、頭痛を伴う。
治療法▼抗菌薬の投与。
(3)重症熱性血小板減少症候群(SFTS)
2011年に初めて特定された、新しいウイルスに感染することで起こる病気です。
症状▼原因不明の発熱、 消化器症状(嘔吐 ・下痢など)が中心です。ときには頭痛、神経症状(意識障害、けいれんなど) 、 呼吸器症状(咳など) 、出血症状(紫斑、下血)を起こします。
治療法▼有効な抗ウイルス薬などはなく、対症療法が主体。
厚生労働省ホームページ(ダニ媒介感染症)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164495.html