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受動喫煙を減らすために

2025年06月01日

みなさん、受動喫煙を知っていますか?


本人はタバコを吸わなくても、周囲の人のタバコの煙を吸うことを「受動喫煙」と言います。 

自分や大切な人々を守り、健康な人生を送るために受動喫煙について考えてみませんか?


受動喫煙の影響

 タバコは吸っている煙だけでなく、タバコから出る煙や喫煙者が吐き出す煙(副流煙)にもニコチンやタールなどの有害物質が含まれます。そのため、タバコを吸っている周囲の人にも悪影響を及ぼします。受動喫煙により肺がん、虚血性心疾患(心筋梗塞など)、脳卒中(脳出血や脳梗塞など)、乳幼児突然死症候群(SIDS)について、日本では年間約1万5千人が受動喫煙で死亡していると推定されています。

まもるもん厚労省ホームページより引用:ホーム> 政策について> 分野別の政策一覧> 健康・医療> 健康> たばこと健康に関する情報ページ

「受動喫煙のない社会を目指して」ロゴマークについて( https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000129415.html)

妊婦さんとタバコ

 タバコの煙に含まれるニコチンは血管を収縮させ、子宮への血流を減少させます。また、一酸化炭素は全身へ酸素を運ぶ血液の能力を低下させるため、お腹の中の赤ちゃんは 低酸素状態となります。受動喫煙時も同じであり、赤ちゃんは成長が妨げられてしまいます。そして妊婦さんが喫煙している場合も同様です。喫煙している妊婦さんは非喫煙妊婦さんと比べると「低出生体重児が産まれる頻度は約 2 倍、自然流産の発生率は約 2 倍、早産率は約 1.5 倍、周産期死亡率は約 1.4 倍高くなる」と言われています。


子どもへの影響~見えない煙の恐ろしさ~

  副流煙は子どもに悪影響を及ぼし、とくに呼吸器疾患(喘息、気管支炎、肺炎など)のリスクが高まると言われています。子どもの前でタバコを吸わなければ大丈夫と思われがちですが、誤解です。タバコの煙は目に見えず、煙たさを感じなくても空気中に滞留するため、無意識のうちに煙を吸うことも受動喫煙です。最近の住宅は気密性が高いためこの状態が長く続きます。子どもがこうした部屋で数時間過ごすと喫煙者の側にいてタバコの煙を吸ったことと同じ、場合によっては何倍もの煙を吸うことになります。 


COPD(慢性閉塞性肺疾患)

 主にタバコの煙が原因で発症する病気の一つです。タバコの煙などの有害物質を長期的に吸うことで、肺に炎症が起きる病気です。

 症状:長期間の咳・痰・動いた時の呼吸苦など

 治療:禁煙が基本です。その他、内服や呼吸リハビリテーション、感染症予防などを組み合わせて行います。

    重症の場合、在宅酸素療法(HOT)、人工呼吸器装着、外科的手術を行います。 

    症状や進行を和らげることはできますが、治ることはありません。

COPD

新型タバコは安全?

 新型タバコ(電子タバコ、加熱式タバコ)の煙にも多くの有害物質が含まれていると言われています。紙巻きタバコと比較すると有害物質は少ないですが、ゼロではありません。また、販売期間が短く十分研究がされていないため不明な点が多く、現段階で健康への影響を予測することは難しいです。   


受動喫煙防止対策

 現在、国の目標でも受動喫煙を挙げています。国民の健康増進のために厚生労働省が推進している「健康日本21(第三次)」の一つの目標として「望まない受動喫煙の機会を有する者の減少」を掲げています。また健康増進法で「受動喫煙防止策」も規定され、2018年の改正により受動喫煙について強化されました。

基本的な考え方

  • 「 望まない受動喫煙」をなくす
  • 受動喫煙による健康影響が大きい子ども、患者等に特に配慮
  • 施設の類型・場所ごとに対策を実施 

 

「マナー」から「ルール」へ 

 現在、受動喫煙を防ぐための取組が「マナー」から「ルール」へと変わっています。

 施設の種類や場所にあった対策が実施され、禁煙や分煙の取組が広がっています。

ルールからマナーへ

厚生労働省ホームページ:ホーム >政策について >分野別の政策一覧 >健康・医療 >健康 >受動喫煙対策 > 

「なくそう!望まない受動喫煙」Webサイトhttps://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000189195.html


自分、そして大切な人を守るために

◎子どものいる場ではタバコは室内で吸わず、屋外で吸うようにしましょう。
◎室内で吸った場合、必ず窓を開けて換気しましょう。対面する2か所の窓を開けて自然換気するのが効果的です。
◎禁煙がいちばんです。改めて、ご自身と大切な方の健康について見つめ直してみましょう。

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