生活にはストレスがつきものです。自分自身の心や体に起きるストレスのサインに気づき対処してくことは、心と体の健康を守っていくためにとても重要なことです。ご自身に合ったストレス対処法を身につけましょう。
心や体に不調はありませんか?
12月に入り、いよいよ年の瀬ですね。寒さも増し、なんとなく気分が落ち込んだり、ストレスがたまっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。ストレスがたまった状態が続くと、心や体に不調が表れることがあります。
ストレスとは
ストレスとは、心や体の安定を脅かすような事態のことをいいます。ストレスは、ストレス要因(ストレッサー)とストレス反応から成り立ちます。ゴムボールに例えると、ストレス要因とはボールを指で押さえつけている状態です。それに抵抗して、ボールがストレス要因を跳ね返そうとする力がストレス反応です。
ストレス要因とストレス反応
ストレス要因は、転居や離婚、重病など人生での大きな出来事だけではありません。日常的に生じる小さな争いごとや嫌な事もストレス要因にあたります。例えば、対人関係の悩みや家庭内の不協和、仕事の負荷、やりがいの低さなどもストレス要因になります。また、結婚や昇進といった一般的に喜ばしく見えることもストレス要因になります。
ストレス反応は、ストレス要因に対する抵抗として、心と体に様々な反応が生じることです。例えば、次のようなことが表れることがあります。
・イライラする ・不安だ ・ゆううつだ ・気力がわかない ・眠れない ・下痢や便秘 ・吐き気 ・頭痛 ・肩こり
ストレスと付き合う対処法
ストレスは生きていく中でつきものであり、誰しもが感じることです。そのため、自分自身で心と体に表れたストレス反応に気づき、対処していくことが大切になります。次におすすめの対処法を紹介します。もし取り組めそうな対処法があったら実践して生活に取り入れてみましょう。
1 自分に合ったリラックス方法を見つける
自分に合ったリラックス方法を見つけてみましょう。お手軽な方法に、腹式呼吸があります。ゆっくりと息を吸って(約5拍数える)、ゆっくりと息を吐きます(約10拍数える)。お腹が膨らむように息を吸いましょう。
ストレッチ、ヨガ、音楽、アロマ、読書などもリラックス方法としておすすめです。
2 快適な睡眠
快適な睡眠は、ストレスの軽減に大きな効果があります。少なくとも6時間以上の睡眠時間を確保し維持できると、ストレスを感じにくくなります。
3 適度な運動
適度な運動を行うことは、ストレス軽減に効果的です。また、運動による適度な疲労で寝つきが良くなり、睡眠の質が高まります。手軽で好きな運動を楽しく行いましょう。
4 親しい人と交流する
親しい人と話し、自分の気持ちを聴いてもらうことで、イライラや不安といったストレス反応が軽減したり、解決策が見えたりすることがあります。
5 笑う
笑いによって、自律神経のバランスを整えたり、免疫力を正常化させたりする効果もあります。生活の中に楽しみをつくり、たくさん笑いましょう。
6 趣味を持つ
自分で対処できないと感じる事柄に対してストレスは強くなりますが、趣味は自分で考え自分で決めることができます。自分の好きなことを楽しむ時間を大切にしましょう。
7 楽観的・肯定的に考える
楽観的・肯定的に考える人は、ストレスを軽減できることが知られています。例えば、新しい集団への参加、人前での発表、試験といったストレス要因に対し、「大変なことになった」と考えるか「良い機会だ」と考えるかでストレス反応が変わります。自分で対処することができる事に対して、楽観的・肯定的に考えることを試してみましょう。
8 専門家に相談してみる
一人で悩みを抱え込まずに、周囲に悩みを相談することもおすすめです。医療機関や相談窓口等から専門家に相談することも一つの方法です。専門的な助言によって、自分では気が付かなかった解決法が見つかることがあります。
こんな症状が表れていたら要注意
ストレスによって、物事に対する興味や喜びが無くなってしまったり、自分を責め、死にたいと思う気持ちが長引いている方は要注意です。これらの症状が2週間以上続いている場合は、決して無理せず、周囲の方に話したり、医療機関や相談窓口等にご相談下さい。