花の力は不思議です。花を見て怒る人はいません。疲れを癒やし、穏やかで平和な気持ちにしてくれます。旅の目的になるほど花は人を惹きつけてやみません。
本市は日本一の桜の里を目指していますが、桜の時期はわずかです。毎月違った花が、市内の至るところや野山にあふれていたらどんなにか素敵でしょう。写真でよく見るヨーロッパの絵画のような風景は、実は住民が協力して作り上げたものです。
つい先日、長野県の小布施町を訪れました。町を挙げた花のまちづくりで知られており、道路の花壇だけでなく各商店や個人住宅の前がきれいな花であふれ、町全体が花屋さんのような素敵な雰囲気です。約150軒の個人宅が、オープンガーデンとして自由に見学できるよう開放しています。花とふるさとを愛する心が伝わり、またゆっくり訪問したくなりました。
本市でも深川地区などで長年花のまちづくりに取り組まれ、季節ごとの花が人々の目を楽しませています。小さなことであれば、私たち一人一人も何かできそうです。例えば、毎日自宅の前に花を欠かさないことを始めてみてはいかがでしょうか。百軒・千軒とつながれば、花いっぱいのふるさとが現れるに違いありません。
「花は咲くものです。町中に咲かせるかは、自分たち次第です。」との町長の言葉が心に響きました。