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韓国発見シリーズ43 「韓国映画「あなた、その川を渡らないで」」

2015年05月08日

韓国映画「あなた、その川を渡らないで」

最近韓国で話題のこの映画は、江原道の山村に住む98歳のおじいさんと、89歳のおばあさんの恋人同士のような日常を撮ったドキュメンタリー映画である。昨年11月末に封切りされると大きな話題となり、479万人という脅威の動員数を記録した。

この老夫婦は、春には花をお互いの髪にさして褒め合う。夏には小川で水を掛け合って子どものように遊ぶ。秋には落ち葉を投げ合いいたずらをし、冬には雪合戦をしたり雪だるまを作ったりする。こうして幸せに過ごした歳月がおよそ76年。4分の3世紀以上の愛を守り抜き、観客に大きな感動を与えた。

おしどり夫婦の秘訣は4つある。まず相手に何かをしてもらいたいときははっきりと伝え、責めたり傷つけたり否定的なことは言わない。映画の中で、おばあさんが真夜中に外のトイレに行くとき、「怖いからここで歌っていてください」とおじいさんにお願いする。おじいさんは「嫌だ」とは言わず、夜中に大きな声でトイレの前で歌ってあげている。 

2つ目に、一緒に楽しむ時間を持つ。老夫婦は一年中共にいて毎瞬間を楽しむ。一緒に過ごす時間が長いほど愛も深まり、思い出も増える。 

3つ目は「悪かった。愛している。ありがとう」の気持ちを伝えることを日常化する。お互いを大切にし、感謝をその時々に交わす。映画では、おばあさんの冷たい手と痛めた膝を、おじいさんが息をかけて温めてあげると、「ありがとう。温まりました」と感謝している。 

4つ目に、積極的に愛情表現をする。老夫婦はどこに行くにもおそろいの韓服で、手をしっかりつないで歩く。歩きながら野菊を取っておばあさんにあげる。そんなおじいさんにおばあさんは愛されていると感じる。

この映画は、そばにいる配偶者が大切な存在であることを再度考えさせてくれる。夫婦愛を実践するのにお金、学歴、地位は必要ない。必要なのは今すぐ実行する「心」である。

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