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韓国発見シリーズ39 「最近韓国で人気の「樹木葬」」

2014年08月26日

最近韓国で人気の「樹木葬」

韓国は土葬を好む文化のため、韓国中が墓地化するかもしれないという記事を以前、書いたことがある。国土の1%(940平方キロ)が墓地で、毎年東京ドーム62個分(2・9平方キロ)の墓地が新しくできていることを考慮すると、これは見過ごせない問題だ。そんななか、「樹木葬」という新しい埋葬方法が話題になっている。樹木葬は、墳墓造成や納骨堂設置などの経済的負担が少ないことからヨーロッパなどで広がっており、最近は韓国でも人気を呼んでいるという。

ソウル近隣の楊平郡楊東面には、山林庁が造成し山林組合中央会が管理する樹木葬林がある。そこには美しい景色と樹齢40~50年ほどの松や、朝鮮五葉、モンゴリナラなどが多く植えられている。樹木葬はこのような木の周辺に火葬した遺骨を葬ることをいう。自然と共存するという意味らしい。2009年の造成以後、30ヘクタールの面積に3227人の樹木葬が行われた。

一般的に樹齢40~50年程度の松が家族樹の場合、使用料と管理費を含め15年間の費用が232万5千ウォン(約23万円)となり、その間は1家族に付き最大10人まで可能とされる。木には名前札を付けて家族が自由に訪れることができ、山林組合が木と森全体を持続的に管理してくれる。

樹木葬に使われる木として松や朝鮮松があるのは興味深い。 韓国人が最も好きな木であり、何より長生きする木として知られている。 世界で一番長生きの木も、アメリカ西部ホワイト山地にある松の木で、樹齢が約4800年だという(メトセラツリーともいう。これは聖書中の創世記に出てくるメトセラ(969歳)という人物で一番長生きした人から取った名前)。

樹木葬は、樹木のように長生きしたい人間の希望と、残った家族には経済的負担が少なく管理も比較的簡単な方法だ。また国土の墓地化拡大に悩む韓国において、この新しい埋葬方法が将来の国土面積を決める問題だと思うと、定着化するかどうか大変気になる。

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