第16回菊池市人権フェスティバル特選作品
【作文の部】
「ハンセン病について考えたこと」
菊池南中学校
一年 中村 大翔(だいと)
ぼくのお父さんは、ハンセン病の患者さんがいる菊池恵楓園で働いています。夏には花火大会があり、お父さんに連れて行ってもらいました。そこでお父さんがお世話している方の顔を見たとき、少し驚いてしまいました。帰ってから、お父さんに、『なぜ、お父さんがお世話をしている人は、ぼくのおじいちゃんやおばあちゃんとは顔の感じがちがうのか、病院のような建物もあれば、普通の小さな家が並んでいたり、コンビニもあって、小さな町のような感じもしたこと』を聞いてみました。
すると、ハンセン病という病気は昔、感染すると思われていて、隔離されていたということ、家族とも引き離されて施設から出ないように、中にコンビニや郵便局や服屋さんなど、一つの町のようになっていると教えてくれました。小学生のころにも授業で恵楓園に行って教会や監房やお墓などを見て回りました。お父さんから話を聞いた後に小学校の授業で学び、ハンセン病への差別や偏見がひどいなと思いました。ハンセン病患者の方々だけでなく、その家族の人たちも差別されていたのには、すごく驚きました。仕事がなかなか決まらなかったり、結婚ができないなどの差別があったそうです。ハンセン病患者さん同士での結婚では、子どもが出来ないように強制的に手術されたんだよと、お父さんから聞いた時はショックでした。お父さんがお世話している方が、「子どもが生まれていたら、あなたとおなじ年くらいだからねえ」と、言っているそうです。ぼくが花火大会で会った時もすごくうれしそうだったのを覚えています。
今、ハンセン病は、薬もあり、完治する病気です。しかも、感染力は弱くほとんどの人は免疫があるそうです。だから、今は恵楓園には新しく患者さんが来ることはありません。昔から差別や偏見がずっと続いていて、あと、見た目でみんながハンセン病について間違った考えや思いを持ってほしくないなと思います。ぼくが会ったハンセン病の方々は、周りにいる人たちと何も変わらない優しい人でした。
ハンセン病の方々だけでなく、今、新型コロナウイルスにかかった人への差別もあっています。差別している人は、自分が差別していると気づいていないこともあるかもしれません。自分が言った事、した事が人を傷つけているかもしれないなと相手の立場になって行動していこうと思います。そして、周りの友達が差別しているような事を言っている場面に出会ったら、注意できる強さを持てる自分になりたいなと思います。
【ポスターの部】
「世界中に笑顔の花を」
旭志中学校
三年 村上 桔梗(ききょう)