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市長メッセージ

Message from the Mayor

市長からのメッセージvol.89 記録と記憶/東京オリンピック2020

2021年08月01日

17日間に及ぶ東京オリンピック2020。開催の是非を巡ってさまざまな論議がありましたが、数多くの感動とともに幕を閉じました。皆さんにもたくさんの名場面の記憶が残っていることでしょう。心臓が破れるほどの緊張の試合展開、勝利の瞬間の歓喜の爆発と感涙、あるいはまさかの敗北を喫した落胆と悔しさ。視聴する私たちも同じ気持ちになって心が震え、欣喜雀躍し、涙があふれ出ました。

なぜオリンピックというものは、こんなにも人の心を動かすのでしょうか? どの選手にとっても、4年に一度、自国の期待と名誉をかけた最高峰の目標です。世界レベルでの戦いは、私たちの想像を超える困難と苦労の連続でしょう。メダリストに共通するのは「楽しいことより苦しさの方が多かった」という感想と「全ての人のおかげ」という感謝の言葉です。

人生も困難の連続です。時に心が折れそうになる経験を重ねながら、我慢と努力の先にしか成功はないことを学び、多くの人の支えのありがたさに気付きます。まさに、競技直後にメダリストが胸底から絞り出す短い感動の言葉の中に、私たちの経験と重ね合わせた大きな共鳴が生じているのです。白血病を克服してレースに挑んだ池江璃花子さんの自分と戦う勇気と生きる力には、今も震えるほどの感動を覚えます。記録はいつか破られますが、感動の記憶は消えることがありません。この夏の全ての感動の出会いに対し、心からの敬意と感謝の気持ちを捧げます。

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