この秋、竜門ダムのロンロン館の芝生広場に本格的なキャンプ場が誕生しました。竜門ダム一帯をアウトドア拠点として整備し、地域や市の経済発展につなげる社会実験事業で、昨年秋から国・市・地元で何度も協議を重ねて実現したものです。

カフェやシャワー施設も整い、テントや食材の提供もあり、気軽で快適、と早速週末は大賑わい。ボートやカヌーなどの水遊びや登山に加え、今後は子ども向けの遊び場も計画中です。

「自然を生かした命の洗濯場所を提供して、滞在型観光客を増やし、経済効果につなげる」という本市の『癒しの里菊池』戦略の一環ですが、今般のコロナ禍により、自然の中で健康を回復する意識が高まっていたため、最適のタイミングでの開業となりました。

この実験事業の鍵は自然力に加え、「人の力」です。事業の主体は地元の協議会で、その中心は地元出身の若手の皆さん。市外で生活したことで故郷の価値に気付いたそうです。素晴らしい自然を活用して愛する地元を何とかしたい! その情熱が大きな原動力となり、国交省からも柔軟で迅速なご協力をいただきました。

この他にも、新型コロナウイルス感染防止対策を万全にした上でマルシェに取り組むさまざまなグループや、菊池一族のお抱え鍛冶、延寿に焦点を当てた刀剣展をデジタルで実現するなど、コロナ禍の下でも果敢に挑戦する若手の皆さんがいます。「まずやってみる、評論ではなく実行から!」これこそが地方創生の本質。トンネルの先に明るい希望が見えてきました。