緊急情報はありません

市長メッセージ

Message from the Mayor

平成31年4月 Vol.60 遠野物語ファンタジーに思うこと

2019年05月27日

2月下旬に友好都市遠野市を訪問しました。伝統の市民劇「遠野物語ファンタジー」を視察するためです。この市民劇は遠野民話をもとに、俳優はもとより脚本・演出・舞台美術・音楽から会場案内や駐車場運営まで、文字通り全て市民による手作りの舞台。音楽は演奏のみならず、毎回オリジナル曲を市民が作曲するというから驚きです。これを毎年11の地域が輪番で担当し、その地域の民話や物語をとり上げます。2日間で3公演、入場料収入での運営を目指しているそうで、これが44年間も続いているのは奇跡としか言えません。

今回は天女の羽衣伝説を題材にした物語で、アマチュアとは思えない素晴らしい出来栄え。特に主役の女子中学生や子どもたちの熱演ぶりには感激で涙が止まりませんでした。

本市でも遠野物語ファンタジーに触発され、これまでに2回の市民劇を開催。初回は菊池一族の歴史をたどる物語、2回目は4つの地域の物語が時空を超えてつながり合った大作で、どちらも感動の涙を誘う素晴らしい舞台でした。

演劇は総合芸術といわれます。演技・音楽・音響・照明・舞台回しなど、全てが息を合わせた時に初めて大きな力となり、観客の心を揺さぶるのです。それがまた劇団の一体感につながり、新しい創作への挑戦のエネルギーを生み出します。遠野では市民劇が本当に自然に、自らの楽しみとして根ざしていることに深く感動し、「市民力」の意味をしみじみとかみしめた忘れ得ぬひとときでした。


市民劇の写真

トップへ戻る