生涯学習の大切さが叫ばれる今日、多くの自治体で市民大学講座が開かれていますが、本市のキクロスカレッジはかなり異色です。単なる教養講座ではなく、市の課題解決のための人材育成を目的としたものです。

昨年３コースでスタートし、２年目の今年は1防災士2スポーツ指導員3デジタルアーキビスト（公文書員）④花・緑化推進⑤国際交流の全５コースに拡充。７カ月間14回に及ぶ講義は大学教授や専門家による本格的で高密度の内容で、先日31人の受講者が修了しました。

希望者はこの後マイスターに認定され、各区や諸団体から中央公民館に依頼があれば、このマイスターの中から講師や指導者として派遣され、派遣先から一定の報酬も支払われます。

こうしたキクロスカレッジの狙いは、「地域が人を育み、人が地域を育む」。すなわち、さまざまな分野で専門知識を備えた市民リーダーを育成し、そのリーダーが地域を指導し人材を育成して、地域全体の力を上げていく。そうした好循環を作り上げていくことです。そのような自立・自走型の社会を築くことが、地域の持続的・安定的な発展のために極めて重要です。

こうした取り組みが国からも評価され、本年度の「住民の学習活動に貢献した優良公民館」として、文部科学大臣より「優秀賞」を授かるとの朗報が舞い込みました（全国69対象公民館。最優秀賞１館・優秀賞６館）。関係スタッフの努力の成果ですが、なによりも多くの市民が学習意欲と当事者意識をもって受講されたことが一番の勝因です。菊池の市民力のすごさに感動し、心の底から尊敬の念が湧き出ました。