先日、崇城大生が「菊池松囃子能場」の扉の開閉補助機を考案したとの報道がありました。◆能場は江戸時代に再建された県指定重要文化財で、秋祭りに奉納される「菊池の松囃子(国指定重要文化財)」の舞台。市ではまちなか活性化のために、この舞台を音楽舞踊や演劇上演などに活用してきましたが、高齢化が進む地元では跳ね上げ扉の開閉作業が負担になっていました。このため市の包括連携協定先である同大学に相談し、今回の提案となったものです。能場の活用頻度が上がり、市内外の人々が交流する新たな観光スポットになることを期待しています。
学生との協働はこれだけではありません。熊本大学の学生グループは熊本地震を契機に菊池佐野区をほぼ毎月訪れて地元と交流し、農作業や農地整備を支援。この結果、同区は国の「つなぐ棚田遺産」に認定され、学生グループに国から感謝状が渡されました。また、熊本県立大学では市の中山間地の課題解決に向けて、1将来の人口動態を分析する「集落点検」2今後の「公共交通のあり方」のテーマに関し、2つの研究室により研究が進んでいます。この他にも、東海大学ではヤーコンの普及促進のための講習や勉強会、熊本高専では小学生向けにプログラミング教育の指導を3年間行っています。
これらの連携は学生ならではの知見や技術を生かしながら、地域の活性化に大いに役立っています。菊池佐野区では「交流することで自信がついた。若者の声がするだけで楽しい」との声をいただき、また学生諸君にも新たな「学びの場」となっています。正に連携は「掛け算」の世界です。
▲菊池松囃子能場の開閉補助機を提案した崇城大生