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市長メッセージ

Message from the Mayor

市長からのメッセージvol.100 悲しい報せに思うこと

2022年08月01日

安倍元総理が銃撃で亡くなられた事件は、世界中に大きな衝撃と深い悲しみをもたらしました。安倍元総理に哀悼の誠を捧げると共に、心からご冥福をお祈り申し上げます。数多くの業績や国民の弔問の様子が報道されるたびに、喪失の大きさと悲しさが募るばかりです。

今回のように暴力で自己の目的を満たそうとすることは、どのような状況であれ、言語道断で絶対に許されることではなく、最大級の強い憤りをもって非難糾弾するほかありません。

この事件はさまざまなインパクトを社会に与えました。警察の警備態勢の根本的な問題は言うまでもありません。厳しい銃規制を敷いても、情報化社会では自分で銃が作れることで「安全な国、日本」のイメージは大きく揺らぎました。

また、某宗教団体の寄付問題が明らかになりつつあります。実態は捜査解明を待つほかありませんが、根底には不運や苦しみに直面したときの人間の心の問題を提起しているように感じられます。

近年、クリニック放火殺人、電車内放火殺傷、京アニ放火殺傷事件など、身勝手な思い込みの果てに他人を巻き添えにするような、短絡的で自暴自棄の凶行が目立ちます。どれも弁解や同情の余地のないものですが、共通するのは政治テロではなく、社会に対する個人的な怒りや恨みの爆発です。背景には、犯人が社会とのつながりが希薄で孤立無援であったことが指摘されています。

私たちは人と人の間にあって初めて「人間」となります。犯人が相談する友人を持っていたらと思うと、胸が痛みます。「誰一人取り残さない社会」は私たち全員の目標です。

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