先日、龍門の雪野区において、14年ぶりに雪野八幡宮御遷宮祭が盛大に執り行われました。この八幡宮は、1113年に菊池氏第4代経宗公がこの地に勧請して建立したもので、本市の中でも古い歴史を誇る神社です。
神事の後、神輿を奉じた御神幸行列が半日をかけて集落の中を一巡します。行列には大きな七つ布団を重ねた飾り馬2頭が続きます。この飾り馬は、新たに嫁を迎えた家から、布団と丸帯を馬上に飾る習わしで、馬子装束の組中が馬子唄を囃して馬列を進めます。その後に子どもたちや住民が続き、文字通り集落総出で祝う御神幸祭です。雲一つない青空と柔らかな春の日差しの下、街道沿いには家々で作った飾り桜花の列が並び、桃源郷を思わせる華やかさ。その中を馬子唄に合わせて御神幸行列がゆったりと進む風景は、まるで民話の世界を見ているようです。
この遷宮祭のために、1年前から実行委員を立ち上げて、集落総出で準備を進めてきたそうです。七つ布団や馬子唄は地元保存会により代々受け継がれ、若い世代も加わっています。集落の各人が役割を分担し、全住民一体となってこの伝統の祭りを作り上げておられることが伝わってきます。「雪野んもんな遷宮節目に生きていく」という代々伝えられてきている言葉があります。祭りの準備を通じて先人の労苦をしのび、一致団結して祭りを成功させて集落の結束を強め、集落を守り抜く決意を新たにする。そんな気概が伝わります。だからこそ、千年近い歴史ある暮らしが守られてきているのでしょう。
雪野八幡宮後遷宮祭


