7月に熊本県子ども芸術文化祭が本市で開催されました。天草・人吉に続く3回目。例年創作ダンスや軽音楽が主体ですが、ことしは開催地の菊池らしさを生かし、「伝統伝承芸能」がテーマです。山都町の清和文楽や山鹿のこども歌舞伎などが大いに座を沸かせましたが、菊池も負けてはいません。戸崎小の赤星神楽、花房小による出田の獅子舞に始まり、菊池北小の雅楽と狂言、謡と仕舞など、その多様さと歴史の古さは他を圧倒しています。
伝統伝承芸能といえば、古めかしい物静かなイメージがありますが、3時間に及ぶ公演中一瞬たりとも目が離せないほど、子どもたちの熱演が会場を魅了しました。県文化協会の役員方からも、菊池大会が過去3回の中で群を抜いた内容であったことや、菊池の歴史の厚みや文化レベルの高さについて絶賛の言葉を頂きました。
住んでいる私たちには菊池の「凄さ」は、普段はなかなか分かりません。しかし、他と比較したときに、あらためてこの地に生まれ育った幸せを感じます。この菊池の文化は、先人がこの地に注いできた愛情の集積です。今、子どもたちがこれを学び伝えています。大人の私たちは、何をなしているでしょうか。