フランス人画家の故バルテュス氏は世界的に有名な画伯ですが、その夫人クロソフスカ・ド・ローラ節子(旧姓出田)さんは、菊池一族の末裔であることを誇りに思われ、長年本市と交流をしていただいています(ふるさと菊池応援大使)。先日、パリの著名なクラシック音楽トリオ(※)を率いて「里帰り訪問」され、文化講演会と市内の中学1年生向けのスクールコンサートを開いていただきました。
「菊池の子どもたちに本物の生の音楽を聞かせてあげたい」との本市のかねての思いを受けて、日本ツアーの途中に特別に立ち寄っていただき実現したものです。旅費などの必要資金は、市内企業からのご寄付で賄うことができました。また、企画運営と滞在中のおもてなしは、市民団体を中心に市との連携協力で実現するなど、市民力の底力にも深く感激しました。
夫人の講演会には、市内外から多くの方が参加されました。「ふるさと」と題する講演では半世紀以上に及ぶ海外生活の体験から、日本文化の素晴らしさとそれを大事にすることを力説。最後にトリオの演奏による童謡「ふるさと」の大合唱で、会場は感激に包まれました。コンサートでは超一流の音楽家による生演奏に、最後は会場総立ちでの大喝采。子どもたちに大きな感動を与えました。
2泊の短い滞在でしたが、本格的な日本舞踊や小鼓・尺八・詩吟の伝統芸能に涙を流され、菊池渓谷や田園風景には感嘆の声。これまで大都市を中心に来日していたご一行にとって、最初の日本の田舎体験だったようで、菊池が「心のふるさと」になったようです。
※【ジョルジュ・サンド・トリオ】 パリを中心に活躍するバイオリン・チェロ・ピアノの三重奏。日本でのツアーも多数開催
廣現寺で開催された講演会

