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韓国発見シリーズ46 「韓国ドラマの主人公「イ・サン」が築いた水原華城」

2015年11月01日

韓国ドラマの主人公「イ・サン」が築いた水原華城

 韓国の地図を見るとソウルの下側に水原という地域がある。そこに水原華城という城があるが、それは朝鮮時代の構造物を一番科学的に、また緻密さと優雅さ、荘厳さを備えた建築遺産である。華城は東・西洋の軍事施設理論を組み合わせた独特の城で、防御的機能に優れ、城壁内6キロの建造物群はそれぞれ多様性を持っており、その価値は高く認められた。


 水原華城は、築城直後に発刊された「華城城役儀軌」に基づき1975~79年にかけて破損した箇所が修復され、ほぼ築城当時のままの姿で現在に至る。「華城城役儀軌」は、華城の設計から動員された人と装備、工事過程で生じた些細なことまで記録した本で、華城が世界文化遺産に登録されるのに大きな役目をした価値ある記録書である。華城は97年 12月ユネスコ指定世界文化遺産に登録された。


 水原華城は韓国ドラマの主人公イ・サン(正祖大王)が築城した。イ・サンは今から221年前の1794年、党派間による党争根絶と力強い王政の実現、首都南側の国防の要塞とするために新都市、華城を築城した。着工から2年10カ月後の1796年に完成した。


 水原市は華城の優秀性を知らせるため、来年を築城220周年「水原華城訪問の年」とし、さまざまな行事を準備している。メーンは正祖大王の行列の再現だ。水原文化祭期間の来年10月にソウルの昌徳宮から漢江舟橋、華城行宮、正祖の父の墓所と続く57キロもの区間を、古文献に基づいて5日間の行程で大行列が再現される。また水原市では、この大規模行列とは別に水原華城での正祖大王行列を「王と共にする華城巡り」体験型アトラクションを作り、観光客に年中公開する計画だと言う。


 来年の秋は「イ・サン」のファンではなくても、異国の澄んだ空の下で220年前の韓国にタイムスリップし、朝鮮時代の生活、食べ物、衣装、文化を直接体験してほしい。映像では感じられない感動を味わう良い機会になるのではないかと思う。

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