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人権・同和教育シリーズ216

2023年08月01日

子どもも大人も地道に学んでいます

地域人権教育指導員の仕事は、このコーナーや「ふるさと」の原稿作成、菊池市人権・同和教育研究大会や人権フェスティバルの運営協力や「ふるさと懇談会」の運営、菊池市行政職員の人権研修など市の人権啓発関係の仕事を担っています。

また、各小中学校の教職員と部落解放同盟菊池支部との合同研修や、天草や人吉、菊水など他郡市からの研修の講師も務めます。

子どもたちとPTAの学び

昨年度は、隈府小学校に出向いて3年生の子どもたちと人権学習のまとめをしました。小学生の人権学習や活動が菊池市の人権啓発の取組や熊本県の大きな集会などにつながっていること、性的マイノリティの人たちのこと、義足のモデルのお話など世の中にはいろんな人がいること、差別はいけないこと、学級の人たちを大事にしていこうという内容でした。最後に、「菊池市人権未来都市宣言」を映像で紹介、みんなで一緒に声を揃えて元気よく朗読しました。

一生懸命に考える素敵な子どもたちでした。PTA役員さん方への講話も行い、菊池市で発生した部落差別事件を中心に今でも根強く残る差別の不合理さについて話しました。ここでも真剣に話を聴いてくださる保護者の姿に、子どもたちと、みんなで部落差別のない世の中をつくっていくのだと思いました。他にも学校と支部との合同研修に参加されたPTA役員の方もおられます。先生対象の内容で分かりにくかったと思いますが、感想にはたくさんの思いが綴られており地道な啓発活動の大事さを実感しています。  

今年度は、地元の高校の教職員対象も含め、保護者対象の研修依頼が数校からあっているので、無関心や差別で苦しめる側にならないよう、みんなの幸せな暮らしのために、学び合いたいと思います。

高校生の学び 

私は高校で授業も行っており、以前にも、性的マイノリティやヘアドネーションに取り組んでいる生徒たちのことを紹介しました。

「全国水平社」が創立されて101年になります。(詳しくは8月号を)

3月3日の週には必ずこの「全国水平社」の授業を行います。昨年度は、ハンセン病の学習を行った後に続けて授業しました。生徒の感想を紹介します。

私は、小中学校でハンセン病の勉強をして恵楓園に行ったことがあります。実際に元患者さんに話を聴いたことがあります。今日改めてこの勉強をして忘れていた知識をまた取り入れることができて良かったです。

私が住んでいる地域にも部落と呼ばれる場所があり今でも沢山の差別を受けています。私の友だちにもそこに住んでいる子が沢山いますが何も変わらない大好きな友だちです。ハンセン病、コロナ、人種、障がい、部落など沢山の差別がこの世から無くなることを祈っています。差別をしていいことはない。差別をする方が人間としてやばいと私は思います。(高校2年生)

差別を無くしていくなかまとして一緒に頑張っていこう…と返しました。こんな高校生が育っています。


(文責:地域人権教育指導員 末永 知恵美)

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