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人権・同和教育シリーズ247

2026年03月01日

ウクライナの農地に立てられている地雷注意の看板ウクライナの農地に立てられた地雷注意の看板  


 

「悪気のない」表現にご注意!

「あいつの地雷踏んだわ」

この文章が一体何を伝えたいのか分かりますか。

辞書に載っている意味では、「地雷」とは「地中に埋めておき、人や戦車などがそれを踏むと爆発する仕組みの爆弾」です(デジタル大辞泉)。しかし、冒頭の表現ではそのような意味ではありません。

慣用句として使用される「地雷」とは、「その人を怒らせるもの」「触れてはいけないもの」という意味で使われているにすぎません。そこから派生して、単に「苦手なもの」という意味でも使用されることがあります。

発言には想像力を持って

例に挙げた「地雷」のほかにも「イベントに参戦する」「帰宅難民」など、本来戦争に関連する言葉が比喩表現として使用されることがあります。これらはどれも私たち日本人からは縁遠いものと考えて、今まで無邪気に使っていたという方もいるでしょう。

しかし、海外に目を向けると、今もなお「地雷」は少なくとも55の国と地域で使用され、一日あたり約16人が地雷や不発弾の被害に遭っています(Landmine Monitor 2024)。「参戦」「難民」についても同様に、自身や家族が戦争に巻き込まれたり、迫害や暴力によって故郷を追われたりしている人がいます。

気の知れた友人同士の会話であっても、ましてや全世界の人々が目にする可能性のあるSNSでは特に、そうした背景を持つ人が身近にいるかもしれません。その言葉を使うことに一切の悪気が無くても、その言い方が果たしてふさわしいのかどうか、発言の前に一度考えてみましょう。

表現は自由だからこそ

「言葉狩りだ」という意見もあるでしょう。しかしながら、こういった表現は「どうしてもその単語を使わないと表現できない」ものではないと思います。日常的な会話でもSNS上でも発言・投稿の前に、自分が本当に伝えたいことがその文章で表現されているか、頭の中で読み返してみることが大切です。

今まで無意識に使っていたという人は、この機会に言葉が持つ本来の意味について、少し立ち止まって考える時間を作ってみてはいかがでしょうか。

表現は自由だからこそ、誰に向けて・何を・どう表現するのか、私たちには常に責任が伴うのです。


文責:人権啓発・男女共同参画推進課

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