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人権・同和教育シリーズ237

2025年05月01日

「中学校に行くのが楽しみになりました」

1月16日、今年も泗水町では小学校6年生の3校合同学習会が開かれました。これは、中学校入学前の不安や心配を共有しながら、様々な人権課題について学び合う大切な機会です。いじめや差別をなくしていくなかまになってから入学することが目的です。今年は時に、「悪口でつながる輪」が大きな話題になりました。子どもたちは、真剣に、そして和やかに話し合っていました。感想を紹介します。

  • 私が学んだことは、(人の悪口で人とつながる)「輪」のことです。悪口や本当の自分ではないつながりは、やっぱりいけないと思いました。そんなことをしても誰もいい気持にならないし安心できないということが分かりました。そして本音で話し合うことがそれをなくすことだとわかりました。これから中学校に向けて、差別をさせないために・しないために今日学んだことをしっかり意識していきたいです。安心して中学校生活を送れそうな気持になりました。
  • 安心できないグループと本当のクラスの違いがとてもよくわかりました。人に合わせて自分のことが全然出せずに自分を出したらいじめられるかも?と思ったりするのがグループで、しっかりと遠慮せずに自分を出し合って楽にいられるのが本当のクラスだとわかったからです。中学校に行く不安があまりなくなったし楽しみになりました。
  • 私は友達とけんかしてしまった時、別の友達にその子のことを悪く言ってしまいました。今日の話を聞いて、私は「悪口でつながっている輪」に入っていたんだと後悔しました。私は自分が悪口を言われた時のいやな気持ちを友達にぶつけてしまっていました。これからは「輪」に入らないように気を付けようと思いました。中学校に行って先生の話の中にあった人のように私も小学校の時の失敗が原因でなかま外れにならないかな?と思っていたけど、班の人や発表している人の意見を聞いて「この人たちもいじめや差別のない平和な学校をめざしているんだな」という気持ちになり不安がなくなりました。

これらの感想から伝わってくるのは、子どもたちが「人とつながること」の意味を、表面的な関係だけでなく、本音で語り合える信頼関係として捉え直していることです。特定の人の悪口を言うことで「なかま」と感じてしまう構造は、実は誰にとっても安心できない関係です。それに気づいた子どもたちは、その先にある孤独や恐怖を感じていたのかもしれません。互いを認め合い、違いを受け入れながら「本当のクラス」を創っていこうとする意志が、今年も育ちつつあります。

人権・同和教育シリーズ挿絵(文責:地域人権教育指導員 宮崎 篤)

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