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人権・同和教育シリーズ235

2025年03月01日

人権未来都市宣言  

「人権」って何だろう

社会の中の人権問題

テレビやニュースサイトで、人権に関する記事や報道を見聞きすることはありませんか。近年の一例として、大手企業内での性被害告発、イスラエルによるガザ地区侵攻、同性婚に関する裁判などが挙げられます。これらの人権問題は別々なようで関連があり、日常的に自分ごととして考えることが大事です。

「人権」って何だろう

そもそも「人権」とは、もともと英語の「human(ヒューマン) rights(ライツ)」を和訳したものです。ここで注目してもらいたいのは、権利を意味する「right」が複数形になっているという点です。このことから「人権」とは、人間が持っているいくつもの「権利」の総称であることがわかります。もう一つ重要なのは、ここでいう「権利」は、わがまま(自分勝手)ではなく、「社会全体が守るべきルール(法律など)に則(のっと)り、誰かに求めることができるもの」だということです。例えば、わたしたちは労働して、その分の報酬をもらう権利があります。性別や人種によって報酬に差を作ることは、その人の権利を侵害していることになります。当たり前のことのようですが、これも基本的な「権利」のうちの一つです。

基本的人権は、誰もが生まれながらに持っているものです。人格、行動、出自や経歴・財産等によって個別に判断されるものではありません。そういった基準を理由に、他者が持っている権利を認めないことを差別といいます。他者の権利を奪う「権利」は誰にもありません。だからこそ、自分の「権利」と相手の「権利」のどちらも尊重する姿勢が求められるのです。

差別のない菊池市をめざして

わたしたちが持つ大切な人権を守り、差別をなくしていくための取り組みの一歩として、菊池市では2022(令和4)年7月から「人権未来都市」を宣言しています。この宣言は、市内で実際に発生した企業による部落差別発言事件[2021(令和3)年]と、部落差別落書き事件[2022(令和4)年]を教訓としてつくられたものです。

人権を大切にするまちとは、すなわち住んでいる人を大切にするまちです。一人ひとりが自らの人権意識を向上させることが、菊池市の発展につながります。

大事なことは、どんな形でもいいので、人権について繰り返し学ぶことです。そして一緒によりよいまちづくりに関わっていきましょう。この宣言が掲げる「誰もが幸せを享受することができる菊池市」の確かな実現のために、市民全体で人権尊重の声を上げ、行動につなげていきましょう。

  

菊池市人権未来都市宣言(YouTube)

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