令和5年10月20日(金)の文化庁文化審議会で国史跡として指定の答申がされた菊池氏遺跡が、令和6年2月21日(水)付けで官報告示され、正式に国指定史跡に決定しました。
菊池氏は菊池を本拠地として、中世肥後国で活躍をした武士団です。蒙古襲来時や南北朝動乱期における活躍は 『蒙古襲来絵詞』や『太平記』にも語られています。
「菊池氏遺跡」 は、その菊池氏が最初に居を構えたとされる北宮館跡(菊之城跡)と、河川の護岸施設がみつかった菊之池B遺跡、北宮阿蘇神社から成ります。菊池氏の中世の館周辺の具体像を示す遺跡群であり、中世武士団の領域経営の在り方を知ることができる貴重な遺跡であることが評価されました。また深川・北宮地区を本拠地とする菊池氏は、その後隈府周辺に本拠地を移すと考えられ、肥後国最有力武士団から肥後国守護へと成長する過程を示すことも評価されました。
菊池市における国指定史跡は鞠智城跡に次いで2件目です。
今後は遺跡を大事に保存するとともに、活用を図ってまいりたいと考えております。
菊池氏遺跡周辺
菊池氏遺跡で見つかった石組遺構