令和4年2月17日付けで、「太田黒家住宅主屋」「太田黒家住宅蔵」が、国登録有形文化財(建造物)に新たに登録されました。
国登録有形文化財は菊池市内では8・9件目となります。
【太田黒家住宅とは?】
太田黒家は、江戸時代、日田往還(街道)の番所(関所)の役人を代々務めました。
主屋は2階建てで、正面から見ると大規模な連続屋根が左右に段違いに葺き下ろされ、身分の高い人を迎えるための式台が設けられています。内部は大規模な6間取りで、当時の太田黒家の社会的地位が高かったことがわかります。江戸時代の終わりごろに建てられたと考えられます。
蔵は主屋の西側に建つ土蔵造りの2階建てで、ひさし付きの片開窓がアクセントとなっています。内部の柱等には、建主や棟梁、石工等の名前や、文久3(1863)年に建てられたことが墨で書かれています。
【国登録有形文化財とは?】
地域に親しまれ、時代の特色を表した建造物を守り、地域の資産として生かすため「文化財登録制度」が定められています。「登録有形文化財(建造物)」は、50年以上を経過した歴史的建造物のうち、一定の評価を得たものを登録し、緩やかな規制を通じて保存を図り、活用を促しています。
今回、太田黒家の建造物としての価値、歴史的背景が認められて登録されました。
※太田黒家は個人の所有で、現在は一般公開されていません