12月4日、伊万里市大里地区の「取り追う祭」を見学しました。足利軍勢に敗れた菊池武重公がこの地に逃れ、再起を期して火中訓練を行ったのが起源とされる奇祭です。夜9時ごろ、地区の男衆約50人が攻守に分かれ、攻め手は3メートルほどの燃え盛るたいまつと真っ赤なおき火を、守り手目がけて容赦なく浴びせかけます。怒号と火の粉が飛び交い、南北朝の合戦を彷彿とさせる凄まじい迫力に度肝を抜かれます。670年以上もこの祭りが続いているのは、地区の方々の菊池一族に対する敬愛の一念です。

伊万里市長以下、地区総出の大歓迎をいただき感激しました。話の中で「十数年前に伊万里から菊池へ100キロの友好マラソンを行った。その後の人的往来が途絶えていたが、今回を機に交流を再開したい。ついては2月の地区役員会を菊池温泉で開こう」とのうれしい展開に。

菊池一族のゆかりの都市は他にも多数あります。折角のこのつながりをもっと広げる努力が必要です。一族の宝がまだたくさん眠っているのです。そして何よりも「続ける」ことの難しさと重要性を痛感した一夜でした。