私たちは天皇の御代替わりという歴史的な日に立ち会う幸運を得ましたが、振り返れば平成は事件や災害の多かった時代。そのせいか新元号が発表されて以来、明るい期待感が満ちている気がします。首相談話でも、令和には「人々が美しく心を寄せ合う中で、文化が生まれ育つ」という意味があり、「一人一人の日本人が明日への希望とともにそれぞれの花を大きく咲かせることができる、そうした日本でありたいとの願いが込められている」と述べられています。自然災害は苛烈さを増し、世界情勢も見通しのきかない不安定な時代を迎え、必ずしも楽観的ではありません。しかし「明るい希望を持ち、力を合わせる」ことが重要であることは間違いありません。

この春、若手市民が中心となり、菊池マルシェと菊池アートフェスティバルというイベントが開催されました。どちらも驚くほど多数のお客さんが訪れ、大成功を収めました。共通するのは、補助金なしで純粋に民間主体での取り組みであったこと、アートや音楽と食をのんびりと楽しんでいたこと。一昔前にはあまりなかった光景ではないでしょうか。「文化的で心豊かな暮らしとは何か」たった二文字の元号が示すメッセージを、自分なりに考えてみたいと思います。

アートフェスティバル開催風景

菊池マルシェ開催風景