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農林業

Agriculture and forestry

サツマイモ基腐病にご注意ください!

2021年02月19日

サツマイモの茎の黒変や、塊根(いも)の腐敗を引き起し、最悪の場合株が枯死する「サツマイモ基腐病」が、令和2年10月に県内で初めて確認されました。

「サツマイモ基腐病」は、沖縄県、宮崎県、鹿児島県で被害が拡大しており、令和2年には福岡県、長崎県、高知県、静岡県でも発生が確認されています。

この病気は、罹病した種いもや苗、残さ、水等により伝染します。消毒や残さの除去、排水対策等を徹底し、まん延の防止にご協力をお願いします。


病気の特徴

糸状菌(カビ)により引き起こされ、発病した苗、塊根(いも)や、土壌中のサツマイモの残さ(葉や茎の残骸)、畑の中に溜まった水などで伝染します。

発生の初期は、地際部の茎および茎に近い塊根部分が黒色~暗褐色に腐敗します。被害が進むと、茎の上部および塊根全体に腐敗が広がり、最終的に株が枯死します。


病気を発生させないために

1,健全な種いも、苗を使用しましょう。

生産場所などの生産履歴がはっきりした健全な種いも、ウイルスフリー苗を使用してください。(サツマイモ基腐病が発生したほ場で生産された種いも、苗は絶対に使用しないでください。)


2,種いも、苗は必ず消毒して使用しましょう。

種いもは黒斑病予防のため、トップジンM水和剤で浸漬処理しましょう。

苗は植え付け前に、ベンレート水和剤またはベンレートT水和剤20で基部を30分間浸漬処理しましょう。

※農薬を使用する際は、必ずラベルにある注意事項を守りましょう。


3,苗床や植え付けるほ場は必ず土壌消毒を行いましょう。

苗床や作付けを行うほ場(本ぽ)は、土壌殺菌剤(クロルピクリン、ダゾメット粉粒剤)で土壌消毒を行い、苗からの感染防止に努めましょう。

※土壌消毒を行う際は、必ずビニール等で土壌を被覆しましょう。


4,植え付け前に排水対策を徹底しましょう。

ほ場まわりに溝を切る(額縁明きょ)など、排水を良くし、ほ場内に水が溜まらないようにしましょう。


病気が発生してしまったら

1,病気が広がる前に、発病した株をほ場の外に持ち出してください。

ほ場の一部で発生している場合、株ごと(いもを含む)持ち出し、ほ場外(周囲にサツマイモほ場や水路がない場所)で腐熟させてください。

※抜き取る際は、肥料袋に感染株を入れて移動するなど、葉や茎、土を落とさないようにしてください。


2,発病した株を除去した後に、薬剤を散布してください。

病気が周りの株に広がることを防ぐために、薬剤(Zボルドーまたはジーファイン水和剤)を複数回散布してください。

これらの薬剤は植物の表面を保護する効果があるため、定期的に複数回、かけむらが無いよう散布してください。

3,病気が発生したほ場では、早めに収穫してください。

発病した株を抜き取った後は、なるべく早く収穫してください。特に、台風が通過した後など、茎が傷ついて水がたまった状態が続く時は、病気がまん延する恐れがあるため、早めに収穫してください。

収穫が終わったら、ほ場から茎や葉などの残さを速やかに除去してください。

発生箇所周辺の残さや土中には、病原菌が存在する可能性があります。収穫後、残さの腐熟を早めるため、浅めに耕うんを3回以上行ってください。

4,病気が発生したほ場で使用した長靴、機械、コンテナ等は、土や残さが残らないようしっかり洗浄してください。


周知用リーフレット

下記リンクからご確認ください。

【リーフレット】サツマイモ基腐病のまん延防止にご協力ください!(PDF 約900KB)

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