現在、若い女性を中心に、日本刀に対する大きなブームが巻き起こっています。きっかけとなったオンラインゲームを入口に、日本刀そのものへの関心が大きく高まる結果となり、各地の博物館がこぞって刀剣展を開催するなど、社会現象にまで発展しています。このゲームの中に、「同田貫正國」という刀が登場します。明治時代、天皇の御前で唯一鉄の兜を割ることに成功したという逸話を持ち、時代劇「子連れ狼」や「必殺仕事人」などの作品の中でも「強い剣士の好む刀」として扱われているため、幅広い世代の方によく知られた刀と言えるでしょう。「折れず曲がらず同田貫」とあだ名されるように、強く丈夫な豪刀のイメージを確立している同田貫刀ですが、その歴史を紐解くと、菊池一族に深いゆかりのある刀剣なのです。