先日、菊池公園の桜樹の下で歌碑の除幕式がありました。菊池一族ゆかりの後醍醐天皇と懐良親王の和歌が刻まれ、懐良親王の居城であった雲上宮を望む一角です。この歌碑は、菊池の歴史をたどりながら日本一の桜の里作りの一助としたいと願う民間団体の方々と、観光協会・市との3者協働によるものです。

この隣接地では、亘地区の皆さんとの官民連携により、歴史と自然が楽しめる遊歩道整備が進んでいます。この数年、こうした市民によるふるさと整備が活発です。小野崎地区年賀塚の一本桜は、地区の皆さんのご努力で毎年ファンが増える一方。台地区では十八外城の一つ、台城の整備を始められました。花房の坂では、住民総出で桜を育てられています。竜門ダム湖畔では、吉野山に匹敵する山桜の里を目指す壮大な長期事業が、官民連携で昨年スタートしました。

どれも時間がかかりますが、地域の良さを生かし、確実に次世代の資産になるものばかり。ふるさとづくりは評論やスローガンではなく、実行と継続あるのみです。桜の植樹のように、私たちの地道な努力が、確実に孫の世代に花開きます。次世代の未来はいま築くものです。先人が私たちにそうしてくれたように。