7月23日、竜門ダム通水15周年を記念して感謝祭が開催されました。このダムは水害を抑制するだけでなく、菊池市・山鹿市・合志市・大津町・植木町の広大な農地に用水を供給し、和水町・玉名市・荒尾市に至るまで、農工業用水や生活水を届けています。菊池川流域にとり、まさに暮らしと命の源です。

このダム湖の下にはかつて4つの集落がありました。今から30年以上も前に、87戸のご家庭が公益のために先祖伝来の土地を手放す決断をされました。自分のふるさとが永遠に失われる辛さは想像も尽きません。今日の流域の発展は、正にこの方々の犠牲的精神のおかげです。心から深い感謝と敬意を表します。

感謝祭では、菊池川流域全域からのさまざまな感謝の言葉が捧げられ、このダムの偉大さを痛感すると同時に、地元として大変うれしく誇らしく感じました。

この数年、体験型観光の重要拠点としてこの一帯を整備しています。夏場は福岡などから毎日数十人のカヌー客が訪れるほどです。東京オリンピックのノルウェーのボートキャンプ地にも選ばれました。官民一体で進めている山桜の里づくりも楽しみです。いつの日か、自慢したくなる新しいふるさとが生まれますように。